絆の光は未来へ
田中美智子。その名前は聞いたことがなかった。

「どんな患者さんなんですか?」

「中年の女性で、今日初診で来られたの。今日は新患の担当で工藤先生になったんだけど…」

佐藤さんは首をかしげた。

「何だか、二人の間に変な空気が流れててね。まるで、以前からお知り合いのような」

私の胸に嫌な予感がした。光希の過去に関係する人なのだろうか。

佐藤さんは優しく言った。

「今夜、ゆっくり話を聞いてあげたらどう?男の人って、辛いことがあっても一人で抱え込みがちだから」

「そうですね…」

私は決心した。今夜は光希としっかり向き合おう。

「ありがとうございます、佐藤さん。光希のこと、気にかけてくださって」

「当然よ。工藤先生は真面目で優しい先生だから、みんなが心配してるの。それに、あゆかちゃんの大切な人だもの」

オリエンテーションが終わって、私は一人でカフェテリアに向かった。事前課題を仕上げなきゃというのに、光希のことが気になって仕方がない。
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