絆の光は未来へ
光希は小さく息を吐いた。「いや、あゆかのことだ。今回の診察で炎症の進行が見られてな。俺が不在の間に何かあったらと……何も無いと信じたいが、看護の勉強となると無理をしてしまう性格…」
蓮は光希の言葉を聞き、腕を組んで頷いた。「ああ、佐々川あゆかちゃんね。彼女のことは俺もよく知ってる。心配しなくて大丈夫だ。俺が責任持って診るから」
その言葉に、光希はわずかな安堵を覚えた。蓮は、光希が最も信頼する同僚だ。腕も確かだし、何より患者への接し方も丁寧で、女性患者からの信頼も厚い。もしもの時、あゆかを任せるなら彼しかいないと思っていた。
「悪いな、助かる」光希は心からそう言った。
「お互い様だろ?お前も出張で疲れるだろうから、こっちは任せて行ってこい」蓮はそう言って、にやりと笑った。
今の彼にとって、あゆかの体調が最優先だったからだ。
光希は出張の荷物をまとめながら、あゆかのことを考えていた。彼女の病気を治すこと。
それが彼の一番の使命だ。そのためならば、どんな努力も惜しまない。そして、その過程で、彼女が少しでも心穏やかに過ごせるように支えていきたい。
出張前夜、光希は自室のベッドに座り、あゆかとのメッセージ履歴を開いた。最近は定期受診の予約取り決めの連絡がほとんどだが、数年前の、まだあどけないやり取りも残っている。
ふと、机の上の黒縁メガネが目に入った。プライベートや、夜間など、オフの時にかけるメガネだ。
(どうか、何事もありませんように……)
光希は静かに祈った。あゆかの身体のことも、彼女の抱える心労のことも、全てを蓮に託し、彼は遠い地へと向かう準備を終えた。
蓮は光希の言葉を聞き、腕を組んで頷いた。「ああ、佐々川あゆかちゃんね。彼女のことは俺もよく知ってる。心配しなくて大丈夫だ。俺が責任持って診るから」
その言葉に、光希はわずかな安堵を覚えた。蓮は、光希が最も信頼する同僚だ。腕も確かだし、何より患者への接し方も丁寧で、女性患者からの信頼も厚い。もしもの時、あゆかを任せるなら彼しかいないと思っていた。
「悪いな、助かる」光希は心からそう言った。
「お互い様だろ?お前も出張で疲れるだろうから、こっちは任せて行ってこい」蓮はそう言って、にやりと笑った。
今の彼にとって、あゆかの体調が最優先だったからだ。
光希は出張の荷物をまとめながら、あゆかのことを考えていた。彼女の病気を治すこと。
それが彼の一番の使命だ。そのためならば、どんな努力も惜しまない。そして、その過程で、彼女が少しでも心穏やかに過ごせるように支えていきたい。
出張前夜、光希は自室のベッドに座り、あゆかとのメッセージ履歴を開いた。最近は定期受診の予約取り決めの連絡がほとんどだが、数年前の、まだあどけないやり取りも残っている。
ふと、机の上の黒縁メガネが目に入った。プライベートや、夜間など、オフの時にかけるメガネだ。
(どうか、何事もありませんように……)
光希は静かに祈った。あゆかの身体のことも、彼女の抱える心労のことも、全てを蓮に託し、彼は遠い地へと向かう準備を終えた。