婚約破棄されましたが、聖女様ごとまとめてざまぁさせていただきます ~平凡令嬢、イケメン魔導師に拾われ溺愛される~
第1部 婚約破棄の夜
私は、王太子ルディエル様との結婚を、ずっと夢見ていた。
学舎でご一緒だった頃、ルディエル様は誰よりも聡明で、誰よりも美しかった。
近づくことさえ恐れ多くて、遠くから見つめることしかできなかったけれど……
それでも私は、毎日、ルディエル様のことばかり考えていた。
「……ああ、ルディエル様」
気づけばため息をついていて、そんな私を見かねた父が、ダメ元で婚約を申し入れたのだという。
まさか、本当に許されるなんて思ってもいなかった。
でも、決まったのだ。
奇跡のように、私とルディエル様の婚約が。
「夢じゃないのよね……?」
何度もそう呟いては、胸の前で手を握りしめた。
あの方と結婚できる――私は、結婚式の日を指折り数えながら、幸せの絶頂にいた。
学舎でご一緒だった頃、ルディエル様は誰よりも聡明で、誰よりも美しかった。
近づくことさえ恐れ多くて、遠くから見つめることしかできなかったけれど……
それでも私は、毎日、ルディエル様のことばかり考えていた。
「……ああ、ルディエル様」
気づけばため息をついていて、そんな私を見かねた父が、ダメ元で婚約を申し入れたのだという。
まさか、本当に許されるなんて思ってもいなかった。
でも、決まったのだ。
奇跡のように、私とルディエル様の婚約が。
「夢じゃないのよね……?」
何度もそう呟いては、胸の前で手を握りしめた。
あの方と結婚できる――私は、結婚式の日を指折り数えながら、幸せの絶頂にいた。