利き酒師は恋わずらい
5席あるカウンター席の真ん中の青みがかった黒のスツールにどっかりと座った男性が、スペイン語なまりの英語で俺にそう聞いた。スキンヘッドのかなり体格の良い男性だ。レスラーだろうか。
ひまわりの絵が描かれた白いサマードレスを着た金髪の美女をエスコートしてきた。
「日本酒リストをお持ちいたします。英語のものでよろしいでしょうか」
「スペイン語のものがあるならそれで」
「かしこまりました」
英語からスペイン語にサラッと切り換えた俺を見て男性が目を丸くする。俺はもう25歳を過ぎているがどう見ても童顔で20歳未満に見えるだろう。背だけすくすく育ち、1日の大半を室内で過ごすためいつも色白。ニックネームは常に「もやし」だ。
しかし、この細身長身はバーテンダー服との相性がとても良いのだ。黒いジレ、ボトム、ボウタイと白いワイシャツに。黒い前髪を上げても童顔は変わらないので銀縁のスクエア型メガネをかけている。視力は2.0以上ある。
「水のようにサラサラ飲める日本酒はない?」
「でしたら福島県産のこちらはいかがでしょう。
水のようにさっぱりとお飲みいただけます。日本酒特有のクセも少な目です」
「うーん」
うす青い丸い照明の下、男性はリストを見て悩んでいる。眉間から頭に深いシワを寄せて。
俺の後ろには背の高いお酒の棚があり、その隣にはグラスが入った棚がある。
カウンター席の後ろは一段上がってボックス席が3つある。ソファーとテーブルは青を基調としている。もう埋まっている。21時を過ぎたばかりなのに。
「日本酒の専門家を呼びます」
ひまわりの絵が描かれた白いサマードレスを着た金髪の美女をエスコートしてきた。
「日本酒リストをお持ちいたします。英語のものでよろしいでしょうか」
「スペイン語のものがあるならそれで」
「かしこまりました」
英語からスペイン語にサラッと切り換えた俺を見て男性が目を丸くする。俺はもう25歳を過ぎているがどう見ても童顔で20歳未満に見えるだろう。背だけすくすく育ち、1日の大半を室内で過ごすためいつも色白。ニックネームは常に「もやし」だ。
しかし、この細身長身はバーテンダー服との相性がとても良いのだ。黒いジレ、ボトム、ボウタイと白いワイシャツに。黒い前髪を上げても童顔は変わらないので銀縁のスクエア型メガネをかけている。視力は2.0以上ある。
「水のようにサラサラ飲める日本酒はない?」
「でしたら福島県産のこちらはいかがでしょう。
水のようにさっぱりとお飲みいただけます。日本酒特有のクセも少な目です」
「うーん」
うす青い丸い照明の下、男性はリストを見て悩んでいる。眉間から頭に深いシワを寄せて。
俺の後ろには背の高いお酒の棚があり、その隣にはグラスが入った棚がある。
カウンター席の後ろは一段上がってボックス席が3つある。ソファーとテーブルは青を基調としている。もう埋まっている。21時を過ぎたばかりなのに。
「日本酒の専門家を呼びます」