五妃伝 ~玉座に咲く愛~
3人は、布張りの簡素な天幕の中で椅子に腰を下ろした。

悠蘭は少し怪訝そうに眉をひそめながらも、茶を用意して出す。

「ちょうどいい、今日は話があって来た。」

楊家が口を開いた。

「……何の話?」

悠蘭は面倒そうに聞き返す。

占いが当たらないと噂され、客足が遠のいていた今、余計な言いがかりではないかと疑っている様子だった。

だが、楊家の口から出たのは、予想もしない言葉だった。

「君に、縁談の話がある。」

「……は?」

呆れたように笑って、悠蘭は手を振った。

「占い師に縁談? あるわけないでしょう。そんなの、金持ちの商家か、妙な坊ちゃんの暇つぶしくらいよ。」

その声には、過去に実際そういった話を持ちかけられた経験があるような、冷めた響きがあった。

だが、楊家は淡々と言葉を続けた。

「ならば、どうだ。――この男の妃にならないか?」
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