五妃伝 ~玉座に咲く愛~
低く、確かな声。

悠蘭の肩に額を寄せながら、玄曜はゆっくりと彼女を寝台へ導いた。

「……あの、私……初めてで……」

目を逸らすように、細い声で告げた悠蘭の頬が熱く染まっていた。

玄曜は彼女の髪をなでながら、耳元で囁く。

「大丈夫。優しくするから。」

その言葉に、悠蘭の体から少しずつ力が抜けていく。

「悠蘭。今日から君は、朕の妃だよ。」

寝台に身を預ける悠蘭の耳元で、玄曜がそっと囁く。

その声に、悠蘭は名を呼ぶように応えた。

「玄曜……」

「……ああ、この時をずっと待っていた。」

そう言って、玄曜は悠蘭の寝着に手をかけ、そっと脱がせた。

続いて自身の衣を解き、月明かりの下、互いの肌が重なる。

「玄曜、私……」

ためらいがちに告げるその声に、玄曜は微笑みながら唇を寄せた。
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