青春の軌跡!
「戻るまで、二人はゆっくりしてて」

そう言い残して出て行こうとした逢坂の背に、石田は遠慮がちに声をかけた。
振り返った逢坂と、何事かと首を傾げる外崎が、二人して石田の方を見る。

「あの……僕も、ついて行ってもいいですか?」

笹崎の元へ完成品を持って行くのはいつも逢坂の仕事で、そこでどんな言葉をかけられ、どんな戦いを繰り広げて、どんなやり取りの末に部室に戻って来ているのか、石田は知らない。
部室に戻って来れば、笹崎がどうだった、伏見がああだったと逢坂は語りはするけれど、実際の現場を石田は見たことがない。
これからはそれも自分の仕事になるのだから、石田はその前に知っておきたかった。

いつもならばそんなことは言わない石田に、ちょっぴり驚いたような顔をした逢坂だったが、「もちろん」と答えて不敵に笑った。
そうなるともちろん、もう一人の部員も黙ってはいない。

「はいはい!それならあたしも行きたいです」

椅子をがたがた言わせながら手を挙げて立ち上がる外崎に、石田は苦笑し、逢坂は「じゃあみんなで行きましょうか!」と笑って答える。
こうして新聞部は、揃って生徒会室へと向かった。
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