青春の軌跡!
「えっと……」

仕方がないので、石田は逢坂が言っていたことを笹崎に伝えつつ、田仲を軽く肘で突いた。

「やっぱり仕事が早いね、助かるよ。ところで、香月ちゃんから預かって来たデータを、真木くんじゃなく由人くんが持っているわけは、深く突っ込んで訊いた方がいい?」

笑顔で首を傾げる笹崎に、田仲が何も言わないから、代わりに石田が「スルーしてください」と答えた。

「じゃあちょっと確認するから、待っててもらえる?由人くんも、真木くんと一緒に戻るの?」

その問いはつまり、全てお見通しだということか。まあ、石田と田仲が一緒に現れて、逢坂からデータを預かって来たのが田仲とくれば、そういう結論に至るのだろうが。

「ここに残るならやって欲しいことがあるんだけど、もしも帰るつもりなんだったら今がチャンスだよ。きっともうすぐ、玄関での張り込みを諦めた透也が戻って来るだろうしね」
< 86 / 410 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop