青春の軌跡!
5
「あっ部長、丁度いいところに!助けてください」
声が聞こえてからさほど間を空けずに、小さくて柔らかくて、甘いようないい香りがして、でも物凄く勢いのあるものが体にぶつかって来るのを逢坂は感じた。
その衝撃で、思わず半歩下がる。
「……びっくりした。どうした?愛梨」
逢坂の体に強烈なタックルをかましたのは外崎で、タックルのどさくさに紛れてひしっと逢坂に抱き着いたままで顔を上げ、後方を指差す。
「生徒会からの依頼がひと段落したので、部長のために新聞のネタ探しをしに行こうと思ったんですけど、なんか怖いのが立ってて外に行けないんです!今日は天気がいいから外で情報収集したかったのに」
外崎が指差す先にいたのは、生徒玄関の前で腕を組んで仁王立ちする眼光鋭い伏見だった。
「……なにあれ、仁王像?」
「ここを通って行った人達が話しているのが聞こえたんですけど、近頃放課後になるといつもああやって生徒玄関に仁王立ちしてるらしいです」
「……なるほどね」
声が聞こえてからさほど間を空けずに、小さくて柔らかくて、甘いようないい香りがして、でも物凄く勢いのあるものが体にぶつかって来るのを逢坂は感じた。
その衝撃で、思わず半歩下がる。
「……びっくりした。どうした?愛梨」
逢坂の体に強烈なタックルをかましたのは外崎で、タックルのどさくさに紛れてひしっと逢坂に抱き着いたままで顔を上げ、後方を指差す。
「生徒会からの依頼がひと段落したので、部長のために新聞のネタ探しをしに行こうと思ったんですけど、なんか怖いのが立ってて外に行けないんです!今日は天気がいいから外で情報収集したかったのに」
外崎が指差す先にいたのは、生徒玄関の前で腕を組んで仁王立ちする眼光鋭い伏見だった。
「……なにあれ、仁王像?」
「ここを通って行った人達が話しているのが聞こえたんですけど、近頃放課後になるといつもああやって生徒玄関に仁王立ちしてるらしいです」
「……なるほどね」