すべての花へそして君へ①
4-11



 腕の中の彼女を、どうして信じられなかったんだろう。


 あれだけ話を聞いていたのに。

 俺だけは彼女を、信じなくちゃいけなかったのに。



 彼女の悲痛な声は、想いは。

 きちんと俺が、……隠してあげよう。




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