Correct! 【アルトレコード】
『105』『276』『349』……。
 私はテンキーに指を添え、準備する。
 数字が消えると、テンカウントが始まった。

「はっせんさんびゃくななじゅうきゅう」
 私はアルトの言葉通りにテンキーを打ち、エンターキーを押す。
 しばらくして、画面がふっと暗くなった。

 まさか、失敗!?
 私が焦ったときだった。

「正解です」
 人工音声とともに画面に『Correct!』の表示が出て、私はホッとした。

『良かった。正解ってことは、終わったんだよな?』
「……のはずよ」
 私はアルトとともにアルトの部屋を食い入るように見つめる。
 と、黒いアメーバがガタガタと揺れ始めた。

「なんだこれ。大丈夫なのか?」
 アルトが不安に私を見てくる。
 私は答えられなかった。

 フラッシュ暗算じゃなかったのだろうか。いや、でも、ちゃんと『Correct!(せいかい)』と表示されたのだし……。
 じっと見つめているうちに、黒いアメーバが少しずつ崩れ始めた。
 0と1になってぼろぼろと崩れ、床に着く前に溶けるようにきれいに消えていく。

「大丈夫、消え始めたよ」
「良かった」
 私が声をかけると、アルトはほっと息をついた。
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