Correct! 【アルトレコード】
 すべての黒いアメーバが消えたころ、ピコン、と通信が入った。
 北斗さんだ。
 私はすぐに応答した。

「おめでとう、退治できたみたいだね」
 私は驚いた。
「ありがとうございます。でも、なんで知ってるんですか?」

「モニターしてたよ。ちなみに出張は嘘」
「ええ!?」
 私は驚いて身を乗り出した。

「なんでそんな嘘つくんですか!?」
「君がいつまでもアルトを庇護対象に見てるからね」
 北斗さんに言われて、私は目を丸くした。

「アルトはもう子どもじゃないんだ。確かにまだ未熟なところはある。だけど、ただ守られるだけの子どもじゃないだろ? それに気付いてほしかったんだ」
「そんな……だったら、そう言ってくれたら良かったのに」
「ただ言っただけじゃ、わからないだろ? 知識として頭に入っても、理解とは言い難い」
 確かにそうだ。だけど、こんな手の込んだことをしなくても、と思わざるをえない。

「前にアルトを道具みたいに利用しないでほしい、とは言ったけど。だけど、だからといって彼を頼ってはいけない、ということではないんだ」
「あ……」
 私は思い違いをしていたことにきがつき、はっとした。

「そもそも君はひとりで解決しようとしすぎなんだよ。意識して俺に報連相をしてくれてるのはわかるし、自分で解決しようとするのは悪いことじゃないけど、なんていうか、自分の可能性をせばめていないかな、と心配になってね」
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