誰にでも優しいくせに、私だけに本気なんてズルい– 遊び人エリートのくせに、溺愛が止まらない –
「で、篠原さんは今、彼氏いるの?」

「えっ!? 急にそっちですか?」

「急にじゃないでしょ?流れよ、流れ。」

私は慌てて笑ってごまかした。

「いるような、いないような……」

「どっちなのよ!」

上林さんの追撃に、私はもう逃げられない。

「いない……です」

「ほら!だったらもう、桐生部長と結婚しちゃえばいいじゃない!」

「なっ……!?」

私は口をあんぐりと開けたまま固まってしまった。

グラスの氷がカランと音を立てる。

視線を動かせないでいると、ふと、横から桐生部長の低い声が聞こえた。

横から桐生部長の低く落ち着いた声が響いた。

「俺じゃ、ダメなの?……これでも年収あるよ?」

えっ、なに?

急にそんなこと言われたら、返し方がわからない。
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