エンドロールは救いの詩を
ナナside
ぼんやりとした明かりで照らされる場所。
捕らわれた私達は10人くらいずつに分けられ、檻に閉じ込められている。
漫画の中でしか見たコトはない牢獄のような光景が目の前に広がっていた。
警察に捕まり、この建物に入れられるまでの間に知ってる顔は見られなかった。
一緒に閉じ込められているキュースレーは最初は怯え、不安な気持ちを吐露し合ったが、今はただ運ばれる食事を食べる以外の時はボーッとしてるか、眠るかのどちらかだった。
ルミちゃんや院長、他の仲間達は無事だろうか。
そして思い出すのはリクさんのコトだった。
あの時、銃で撃たれた怪我は治した。
それでも姿を見るコトが出来ない今、無事を確かめる方法はない。
私は自分の手を眺める。
リクさんが伸ばしてくれていた手が脳裏をよぎる。
本当は捕まりたくなんてなかった。
それでもあのまま反抗したらリクさんが危ない目に合うのが分かってしまった。
私は捕まる他なかった。
リクさんには無事でいて欲しい。
そう思っているのに、私の心には一つの思いで満たされていた。
私の瞳から涙が流れる。
そして心で強く思う。
リクさん...助けて...。
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