偽りの月妃は、皇帝陛下の寵愛を知りません。 ー月下の偽妃と秘密の蜜夜。ー
帝都の大広間。玲珠は厳かな面持ちで壇上に立つ。
「私は、翠耀の民と妃たちの声を伝える者です。
争いではなく、共存の道を願います」
使者たちは驚きとともに、その誠実さに心を動かされた。
何度も話し合いを重ね、帝都は徐々に歩み寄る。
玲珠の純粋な心と、民の声が彼らを変えた。
「翠耀を、認める」との決定が下された。
翠耀は正式に帝国の一地域として認められ、さらに自治権を拡大。
月鈴と紫鏡は、玲珠の未来を胸に抱きつつも、次の世代へと希望を繋いだ。