研究所員 秤あまねの密かな楽しみ【アルトレコード】
「だったら順番にすればいいんじゃないの?」
「その順番で、もめてるの、毎回じゃんけんとかくじ引きとかだとねえ?」
イエローアルトくんは指を顎に当てて首をかしげる。困り顔までかわいいなんてうらやましい。
「ブルーアルトはいつも先生と仕事してるんだから、食事くらいは俺達に譲れよ」
レッドアルトくんが言うと、
「仕事とそれは別だろう。それを言うなら、イエローアルトは宣伝の仕事にかこつけて先生をしょっちゅう引っ張り出している。オレンジアルトは長いこと宇宙にいたから、彼を優先するべきかもしれない」
ブルーアルトくんが言う。
「……こんな感じで決まらないんだ」
オレンジアルトくんが苦笑した。
「曜日ごとにしたらいいなんじゃない?」
私が言うと、彼らははっとした。
「盲点だった」
「ナイス、秤さん!」
「さっすが!」
「いいな、それ」
ブルー、オンレンジ、イエロー、レッドのアルトくんが賛成する。考えすぎてこんな単純な解にたどりつけなくなるところが、なんだかかわいい。
「え、でも、そうすると誰が何曜日? 一日あまるし……」
「んー、髪の色から、イエローの君は金曜日、オレンジの君は木曜日、ブルーの君は水曜日、レッドの君は火曜日でいいんじゃない?」
「月曜日は?」
「私」
にっこり笑って答えると、アルトくんたちは驚いた様子を見せた。
「その順番で、もめてるの、毎回じゃんけんとかくじ引きとかだとねえ?」
イエローアルトくんは指を顎に当てて首をかしげる。困り顔までかわいいなんてうらやましい。
「ブルーアルトはいつも先生と仕事してるんだから、食事くらいは俺達に譲れよ」
レッドアルトくんが言うと、
「仕事とそれは別だろう。それを言うなら、イエローアルトは宣伝の仕事にかこつけて先生をしょっちゅう引っ張り出している。オレンジアルトは長いこと宇宙にいたから、彼を優先するべきかもしれない」
ブルーアルトくんが言う。
「……こんな感じで決まらないんだ」
オレンジアルトくんが苦笑した。
「曜日ごとにしたらいいなんじゃない?」
私が言うと、彼らははっとした。
「盲点だった」
「ナイス、秤さん!」
「さっすが!」
「いいな、それ」
ブルー、オンレンジ、イエロー、レッドのアルトくんが賛成する。考えすぎてこんな単純な解にたどりつけなくなるところが、なんだかかわいい。
「え、でも、そうすると誰が何曜日? 一日あまるし……」
「んー、髪の色から、イエローの君は金曜日、オレンジの君は木曜日、ブルーの君は水曜日、レッドの君は火曜日でいいんじゃない?」
「月曜日は?」
「私」
にっこり笑って答えると、アルトくんたちは驚いた様子を見せた。