聖女の愛した花園


 *

 再度戻ってきたお姉さまの自室は先ほどと変わらない。かけたシーツもそのままになっており、特に動かされた形跡もない。万が一誰かに見られる可能性も考えていたが、やはりここにいるのは私たちだけのようだ。あまり現場を荒らさないように気をつけながら、部屋の中を再度見て回る。

「ねぇ雛森さん、写真を撮ってもいい?」

 筒見さんがスマホを取り出しながら訊ねる。

「なんていうか、現場保存? 一応記録しておこうと思うのだけど」
「だったら私がやる」
「いや、私が撮るよ。お姉さまのこんな姿、つらいでしょう?」
「いえ、これは私がやらなければならないことだから。シーツ、めくってもらってもいいかな」
「……わかった」

 筒見さんがシーツをめくってくれたので、私は自分のスマホで写真を撮る。角度を変えて何枚か撮影した。画面越しでも生々しい惨状がありありと映し出されている。

「ありがとう、上手く撮れたと思う」
「そう、良かった」


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