聖女の愛した花園


「外部犯の可能性がゼロではないと思いますが、可能性は低いと思います。リリスのセキュリティの厳しさは皆さんもご存知でしょうから」

 リリスに通う生徒は皆名家の令嬢ばかりであるため、そのセキュリティは非常に厳重なものとなっている。生徒手帳はカードキーにもなっており、これがなければ寮には入れない。外部の者が出入りするには身分証明書を提示した上でかなり厳しいチェックに合格する必要がある。学院専属の守衛もいるため外部の人間が易々と入れるような場所ではない。

「もう一度お姉さまの部屋を捜査してみます」

 私は紅茶を飲み干して立ち上がった。

「皆さんはここで待っていてください」
「待って」

 筒見さんも立ち上がる。

「私も行く。一人で行動するのは危険じゃないの」
「そうね。一緒に来てもらえると助かる」
「みんなで行った方がいいんじゃないかな」

 二人で出て行こうとする私たちを更に姫宮さまが引き留めた。

「何かあった時に全員で固まっていた方がいいと思うのだけど。蘭華と佳乃子はどう思う?」
「……そうね。私たちも行きましょう」
「はい」
「わかりました。では全員で現場に戻りましょう」

 こうして私たちは再度現場であるさゆりお姉さまの自室に戻ることになった。


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