宵の月、秘めたる契り―帝に愛された二人の女御―
そっと帝の胸に身を預けた彼女を、帝は静かに抱きしめる。

「いじらしいな。無理はさせぬ。」

「でも、お願いです……早く、私を……」

詠子の声はかすれて震えていたが、その中には一途な想いが宿っていた。

帝はその頬に指を添え、やわらかく口づけた。

「婚姻したら、三夜召すのが習わしだというな。」

「……はい。」

「明日も、そなたを召す。」

帝は囁いた。

「今宵は……体を慣らす夜としよう。」

「えっ……」

戸惑う詠子の声に、帝は静かに微笑んだ。

彼女の手を取り、やさしく肌に触れる。

「怖がることはない。痛みは与えぬ。」

「……はい。」詠子は頷いた。

帝の指先が肌をなぞり、彼女の体をやわらかく抱き寄せた。

帝の指先が、詠子の肌をそっとなぞる。柔らかなその感触に、詠子の吐息が漏れる。

「ああ……」

彼女の反応は新鮮で、触れるたびに心が波立った。
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