極上の一杯を、いつか君に。
夢なんて
楠 真結(くすのき まゆ)

正瞭賢高等学園(せいりょうけんこうとうがくえん)の2年生だ。

2年生になったばかりだというのに、担任の松倉(まつくら)は、面談をここ数日入れている。

面談とはいうが、半分雑談だ。

担任になるのが初だという、まだ若い男性教師である。

「どうなんだ?
楠。

学園の最寄り駅のカフェでアルバイトをしているんだろ。

順調なのか?」

学園の最寄り駅のチェーン店のカフェ。

オシャレなラテではないが、季節モノはそれなりに売れる。

門限が22時なので、短い間しかシフトには入れない。
それでも了承してもらった。

学園がある方とは逆の出口。

学生はたまにしか来ない。

「何とかやっていますよ。

新メニューにも、感想を言える機会があって。

桜の花を一輪浮かべた抹茶ラテ、オススメですよ。

季節感もありますし、今の時期にピッタリです」

「そうか。
今度行ってみるとするか。

大変そうだからな、いろいろと。

楠は、よくやっている方だよ」

「先生、どこまでご存知なんですか?
私の家庭事情を」

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