とある幼なじみカップルのラブラブな日常
そして、解散しようということになり―――――

ケンタが会計をし「本当にありがとう!」と微笑んだ。

「こちらこそ、ごちそうさまでした」
大彌の横で、愛結も頭を下げ《ごちそうさまでした》と伝えた。

するとケンタが、愛結に《どういたしまして!》と手話をした。

愛結がふわりと微笑み、スマホに文字を打つ。

【ケンタさん。
私のために、わざわざ手話を覚えてくれてとても感謝しています。
ゆかが、けんたさんを選んだ理由がよくわかります!
私は、ゆかの旦那さんが素敵な人で本当に安心しています!
ゆかのこと、末永くよろしくお願いします!】

そしてスマホ画面を見せると、ケンタも嬉しそうに笑った。

「………」

微笑み合う、愛結とケンタ。

大彌の心に、モヤモヤしたものが棲みつく。

愛結は僕のモノなのに………

大彌は、スマホを持っている愛結の手を掴んだ。
そして、ケンタと友香に「じゃあ、僕達はこれで」と断って愛結の手を引いた。


しばらく歩くと、愛結が手を繋いでいない方の手で大彌の服を掴んで引っ張った。

《何?》

《歩くの早いよ!
それに、どうしたの?》

「………」
《なんだか、眠くなっちゃって。
早く帰って寝たいなって。
だからつい焦っちゃった、ごめんね》

(…………嘘。
嫉妬したんだ。
愛結とケンタさんが微笑み合ったりするから。
愛結の笑顔は、僕だけのモノなんだからね?
頼むから……僕以外の人間に微笑みかけたりしないでよ!
その可愛い顔を見せないでよ!)


自宅マンションに帰り着き、一緒に風呂に入ってベッドに入った大彌達。

腕枕をして包み込んでいる大彌を見上げる、愛結。
大彌の頭をゆっくり撫で始めた。
そして《寝ていいよ。ずっと撫でてるから》と微笑む。

大彌も微笑み頷いて、目をゆっくり瞑った。

愛結の優しい手の感触に浸っていたくて、結局愛結が先に眠ってしまい手が止まるまで大彌は眠れなかったのだった。


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