とある幼なじみカップルのラブラブな日常
過保護で何が悪い?
大彌は、とにかく過保護だ。
今日は土曜日。
大彌は仕事が休みだ。
今日は朝から、愛結はバタバタしていた。
愛結は皮膚があまり強くないので、定期的に皮膚科に通っている。
そのため、今日が通院日だからだ。
もちろん大彌もついていくのだが、準備を済ませた大彌はソファでスマホゲームをしながら待っていた。
準備を終え、愛結が大彌の隣に座る。
すると大彌はスマホを切って、愛結に向き直った。
《準備、出来た?》
愛結が頷くと、大彌は愛結の手を取り引いた。
最寄り駅から電車で二駅、そこから歩いて20分程の所にある、皮膚科。
家の近くに皮膚科はあるのだが、ここの皮膚科は唯一女医が対応している。
なので、わざわざここまで通っているのだ。
その上土曜日は患者が多く、診察まで時間がかかる。
それなのに土曜日に行く理由は“平日は、大彌がついて来れないから”だ。
“一人で行けるから”と何度も伝えても、大彌は絶対に納得しない過保護ぶり。
なので患者が多くても、病院に行く時は緊急性がない限り、土曜日に行くようになったのだ。
受付を済ませ、待合の椅子に並んで座る。
《1時間半くらいかかるって》
大彌が受付した時に、待つ時間を聞いたらしく愛結に伝えてきた。
《長いね》
困ったように笑う愛結。
“だから、平日に一人で行くよ”と伝えようとしたが、どうせ“心配だから”と言われるに決まっているのでいうのをやめた。
スマホゲームをする大彌の肩に頭を乗せて、横からボーッと眺めている愛結。
だいたいいつも二人は、こんな感じで待っている。
難しそうなパズルゲームを、どんどんクリアしていく大彌。
(相変わらず、凄いなぁ…)
そんなことを考えていると、画面がパッと切り替わり“○○広告”からの着信画面になった。
大彌の勤める会社名で、大彌がスマホを軽く振って愛結に知らせる。
愛結が頷くと、電話に出ながら病院を出ていった。
それからすぐ「入野さーん」と、診察室前から看護師が愛結を呼んできた。
愛結が聴覚障がいなのは、看護師も知っている。
待合室内を見渡し、愛結が一人で座っているのに気づく。
看護師が愛結に近づき、愛結の肩を軽く叩いてメモに書き見せてきた。
【次、入野さんの診察です。
今日は、一人ですか?】
愛結がハッとして、慌ててスマホに文字を打つ。
【彼は、会社からの電話で出てます】
【どうしますか?
彼氏さんが戻るの待ちます?
それとも、一人で診察されますか?】
大彌がいつ戻るかはわからない。
先生を持たせるのも申し訳ないし、かと言って順番を後に回してもらい待つのもきつい。
“一人で診察します”と、文字を打とうとしていると………
「愛結!
…………看護師さん、どうしました?」
大彌が戻ってきたのだった。
今日は土曜日。
大彌は仕事が休みだ。
今日は朝から、愛結はバタバタしていた。
愛結は皮膚があまり強くないので、定期的に皮膚科に通っている。
そのため、今日が通院日だからだ。
もちろん大彌もついていくのだが、準備を済ませた大彌はソファでスマホゲームをしながら待っていた。
準備を終え、愛結が大彌の隣に座る。
すると大彌はスマホを切って、愛結に向き直った。
《準備、出来た?》
愛結が頷くと、大彌は愛結の手を取り引いた。
最寄り駅から電車で二駅、そこから歩いて20分程の所にある、皮膚科。
家の近くに皮膚科はあるのだが、ここの皮膚科は唯一女医が対応している。
なので、わざわざここまで通っているのだ。
その上土曜日は患者が多く、診察まで時間がかかる。
それなのに土曜日に行く理由は“平日は、大彌がついて来れないから”だ。
“一人で行けるから”と何度も伝えても、大彌は絶対に納得しない過保護ぶり。
なので患者が多くても、病院に行く時は緊急性がない限り、土曜日に行くようになったのだ。
受付を済ませ、待合の椅子に並んで座る。
《1時間半くらいかかるって》
大彌が受付した時に、待つ時間を聞いたらしく愛結に伝えてきた。
《長いね》
困ったように笑う愛結。
“だから、平日に一人で行くよ”と伝えようとしたが、どうせ“心配だから”と言われるに決まっているのでいうのをやめた。
スマホゲームをする大彌の肩に頭を乗せて、横からボーッと眺めている愛結。
だいたいいつも二人は、こんな感じで待っている。
難しそうなパズルゲームを、どんどんクリアしていく大彌。
(相変わらず、凄いなぁ…)
そんなことを考えていると、画面がパッと切り替わり“○○広告”からの着信画面になった。
大彌の勤める会社名で、大彌がスマホを軽く振って愛結に知らせる。
愛結が頷くと、電話に出ながら病院を出ていった。
それからすぐ「入野さーん」と、診察室前から看護師が愛結を呼んできた。
愛結が聴覚障がいなのは、看護師も知っている。
待合室内を見渡し、愛結が一人で座っているのに気づく。
看護師が愛結に近づき、愛結の肩を軽く叩いてメモに書き見せてきた。
【次、入野さんの診察です。
今日は、一人ですか?】
愛結がハッとして、慌ててスマホに文字を打つ。
【彼は、会社からの電話で出てます】
【どうしますか?
彼氏さんが戻るの待ちます?
それとも、一人で診察されますか?】
大彌がいつ戻るかはわからない。
先生を持たせるのも申し訳ないし、かと言って順番を後に回してもらい待つのもきつい。
“一人で診察します”と、文字を打とうとしていると………
「愛結!
…………看護師さん、どうしました?」
大彌が戻ってきたのだった。