神託で選ばれたのは私!? 皇太子の溺愛が止まらない
「……あの、私にもよく分からなくて。」

「まぁ、俺も実はあんまり分かってない。」

そう言って、彼は冗談めかして肩をすくめた。

「とりあえず――敵が攻めてきたら、君を真っ先に守るつもり。」

「えっ、それって……私を、ですか? 国王陛下や王妃陛下ではなく……?」

「うん。だって、“聖女を守るのは皇太子”って信託にあるから。」

「……私でよろしいんでしょうか……」

つい口から出た弱々しい声に、レオナルト様はまっすぐな眼差しで言った。

「よろしいもなにも――それが、俺に与えられた信託だもん。」

迷いのない声だった。

私よりも私の立場を理解し、受け止めようとしてくれている――そんな不思議な安心感が胸に広がっていった。

それでも、私の中にはまだ不安が残っていて。

でも、彼の瞳の中に映る“私”だけは、とても強く、そして確かだった。
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