神託で選ばれたのは私!? 皇太子の溺愛が止まらない
「……あった。」

レオは小さく息を飲んだ。

「サエーナは、のちに国王となる人物と結婚したらしい。だが、その時、彼はまだ皇太子だった。」

「えっ……」

私は思わず声を漏らした。

「……そしてサエーナの守護役を務めていたのが、皇太子だって……」

「ええっ⁉」

思わずレオの方を見てしまう。すると、彼は静かに頷いた。

「そう。今の俺と君みたいだ。」

その言葉に、胸の奥がじんわりと熱くなる。

レオと私が――まるで、過去の伝承をなぞっているかのようだ。

「クラリーチェという魔女が現れ、エミリアという聖女が現れ、皇太子の俺がその守護役になる。……まるで、すべてが運命のように施されている。」

レオは私の手を取った。

その温もりが、確かに私を現実へと引き戻してくれる。

「偶然なんかじゃない……」私は小さく呟いた。

「これは、きっと――」

「運命だ。」

レオが優しく言い切った。
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