紳士な弁護士と偽りデートから
海都と咲哉は知り合いです
【北欧のそよ風】にて、海都はコーヒーを飲みながらスマホとにらめっこをしていた。
その様子を見ていた茜音は、客が落ち着いて来たところで、
「どうしたんです? スマホとにらめっこして」
と、聞いてみた。
「イルミネーションの点灯式があるホテルを予約しようかどうか......」
「あぁ、あのあかりが酷い目に合った、ホテル?」
「......それだと.........、予約しづらい......」
「そうかしら」
茜音は肩を竦めた。
「そもそも付き合ってないのに、ホテルは浅はかだと思う」
海都の純情発言に、茜音は目を丸くした。これじゃ、何年掛かるのかと思う。......童貞じゃないんだから。
あら?
茜音は客がいないのを気に、
「失礼な事を聞きますけれど......」
と、聞いてみる。
「何か?」
「まさか、童貞ではありませんよね?」
「.........まさかの逆セクハラですか」
茜音はみるみる顔が青ざめた。彼は弁護士だった。
「わ、忘れて下さい」
海都は茜音の言葉に苦笑する。
「すみません、言い過ぎました。顔見知りなのに」
茜音は首を横に振る。
「それでも言ってはいけなかったですよね」
「まぁ......しいて言えば」
それでも茜音は嬉々とする。
「付き合ったことはありますよ。あとはご想像にお任せします」
海都はまた、スマホに視線を落とす。
「は、はぁ。ですよねぇ」
茜音は急に恥ずかしくなった。
この沈黙が非常に気まずい。
すると、ドアベルが鳴り、茜音はほっとした。
「いらっしゃいませ」
「海都、ここだったか」
茜音の知らない男性がやってきた。
「安らぎの場所に、なんでこんなヤツが......」
海都はスマホを見つめながら、不快な顔をした。
坪平jrも人間な表情をするのね。なんて、茜音は思った。整頓な顔の彼なので、想像つかなかった。あと、会話がラフな表現も意外である。
「おじさんに教えて貰ったんだよ。海都と繋がらないんだけど、教えてって」
海都はじろっと見て、
「気持ち悪い甘え方だな。俺にはそんな態度は通じないぞ」
と、冷淡に吐き捨てた。
そんな仲でもないのね。
なんて、あかりは思う。
「それにしてもいい店だね。名前もお洒落だし。あ、ひょっとして、欧州に憧れをもってたり?」
その男性はいきなり茜音に声を掛けてきた。茜音はドキリとする。
「え、ええ。一度デンマークに行ったことあって......」
「そうでしたか」
茜音はニコリとした。
「えー、と、因みに......」
茜音は名前を言うと、
「申し遅れました、わたくし、こうゆう者でして」
と、漆山咲哉と名乗り、名刺を渡した。茜音は名刺を見ると、
「あ、あかりが勤めだした事務所!」
と、声を上げた。
「あかり......」
ふと漆山は考えて、
「あ、橘さん?」
と、嬉しそうに言った。
「同じ事務所の方でしたか」
茜音は微笑む。
「ところで、俺に用だったんじゃないか?」
「そうそう、誰かいい人いねえか?」
「え?」
海都は不愉快な顔をした。
「お前のとこで、法律事務所で勤めてる人でさ」
茜音は少し引いた。
この人はそんなタイプの人なんだ、みたいに。
「なんで」
「親がうるせえの。誰かいい人いないのかー、とか」
「自分で探したら」
海都のあまりにもドライないい方に、茜音は吹いてしまう。
さすが海都の冷たさに、咲哉は、
「ちょっと酷いんじゃない?」
なんて訴えた。
「お前に紹介すると、必ず揉め事を起こすから」
「えっ?!」
思わず茜音が声を出した。
茜音は咲哉を見ると、急に無表情となり、触れてはいけない出来事なのかしら、さえ思えたのだが。
「まぁ、そんな事いいから。なぁ、いねぇか?」
「.........いないって」
「ケチ!」
「............ケチ......。久々に聞いたぞ、子どもっぽい」
「どうなっても知らないからな!」
「不吉な」
なんだかんだ仲がいいのね。じゃないと、あんな風に話せないし。茜音は微笑ましくいながら、二人の会話を聞いていた。
その様子を見ていた茜音は、客が落ち着いて来たところで、
「どうしたんです? スマホとにらめっこして」
と、聞いてみた。
「イルミネーションの点灯式があるホテルを予約しようかどうか......」
「あぁ、あのあかりが酷い目に合った、ホテル?」
「......それだと.........、予約しづらい......」
「そうかしら」
茜音は肩を竦めた。
「そもそも付き合ってないのに、ホテルは浅はかだと思う」
海都の純情発言に、茜音は目を丸くした。これじゃ、何年掛かるのかと思う。......童貞じゃないんだから。
あら?
茜音は客がいないのを気に、
「失礼な事を聞きますけれど......」
と、聞いてみる。
「何か?」
「まさか、童貞ではありませんよね?」
「.........まさかの逆セクハラですか」
茜音はみるみる顔が青ざめた。彼は弁護士だった。
「わ、忘れて下さい」
海都は茜音の言葉に苦笑する。
「すみません、言い過ぎました。顔見知りなのに」
茜音は首を横に振る。
「それでも言ってはいけなかったですよね」
「まぁ......しいて言えば」
それでも茜音は嬉々とする。
「付き合ったことはありますよ。あとはご想像にお任せします」
海都はまた、スマホに視線を落とす。
「は、はぁ。ですよねぇ」
茜音は急に恥ずかしくなった。
この沈黙が非常に気まずい。
すると、ドアベルが鳴り、茜音はほっとした。
「いらっしゃいませ」
「海都、ここだったか」
茜音の知らない男性がやってきた。
「安らぎの場所に、なんでこんなヤツが......」
海都はスマホを見つめながら、不快な顔をした。
坪平jrも人間な表情をするのね。なんて、茜音は思った。整頓な顔の彼なので、想像つかなかった。あと、会話がラフな表現も意外である。
「おじさんに教えて貰ったんだよ。海都と繋がらないんだけど、教えてって」
海都はじろっと見て、
「気持ち悪い甘え方だな。俺にはそんな態度は通じないぞ」
と、冷淡に吐き捨てた。
そんな仲でもないのね。
なんて、あかりは思う。
「それにしてもいい店だね。名前もお洒落だし。あ、ひょっとして、欧州に憧れをもってたり?」
その男性はいきなり茜音に声を掛けてきた。茜音はドキリとする。
「え、ええ。一度デンマークに行ったことあって......」
「そうでしたか」
茜音はニコリとした。
「えー、と、因みに......」
茜音は名前を言うと、
「申し遅れました、わたくし、こうゆう者でして」
と、漆山咲哉と名乗り、名刺を渡した。茜音は名刺を見ると、
「あ、あかりが勤めだした事務所!」
と、声を上げた。
「あかり......」
ふと漆山は考えて、
「あ、橘さん?」
と、嬉しそうに言った。
「同じ事務所の方でしたか」
茜音は微笑む。
「ところで、俺に用だったんじゃないか?」
「そうそう、誰かいい人いねえか?」
「え?」
海都は不愉快な顔をした。
「お前のとこで、法律事務所で勤めてる人でさ」
茜音は少し引いた。
この人はそんなタイプの人なんだ、みたいに。
「なんで」
「親がうるせえの。誰かいい人いないのかー、とか」
「自分で探したら」
海都のあまりにもドライないい方に、茜音は吹いてしまう。
さすが海都の冷たさに、咲哉は、
「ちょっと酷いんじゃない?」
なんて訴えた。
「お前に紹介すると、必ず揉め事を起こすから」
「えっ?!」
思わず茜音が声を出した。
茜音は咲哉を見ると、急に無表情となり、触れてはいけない出来事なのかしら、さえ思えたのだが。
「まぁ、そんな事いいから。なぁ、いねぇか?」
「.........いないって」
「ケチ!」
「............ケチ......。久々に聞いたぞ、子どもっぽい」
「どうなっても知らないからな!」
「不吉な」
なんだかんだ仲がいいのね。じゃないと、あんな風に話せないし。茜音は微笑ましくいながら、二人の会話を聞いていた。