小夜啼鳥

「あぁ。恋も実らない主従関係など、最初から望んでいない。利用できる状況を使っただけ。不安にさせたよね、俺の愛情を疑っただろ?」

ん?段々、不機嫌になってるような。
口元は笑っているようだけど、眼が怖い。

嫌な汗が出てきた。
視線を逸らし、小さな声で答える。

「疑ってなんかないよ?」

「そ?なら、恋人らしくキスで仲直りしようか。」

首からあごに指が滑って、その流れに導かれる様に顔が上を向く。
唇は受け入れ態勢。

優しい視線を受け、重なる口づけ。
目を閉じて、感情の変化に伴う満足感を味わう。

「君を誰にも渡さない。俺のものだ。」

優しい声が耳に残って、夢心地。
悩んでいた事が全て消えたわけじゃない。

それでも、私の想いは未来に続く。
藤九郎の甘い言葉を信じて、優しい声に心許して…………




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