君の未来に、ぼくがいたこと。

結月の絶望

陽翔の冷たくなった手を、結月は強く握り締めていた。
「陽翔……お願い、目を覚まして……」
声は震え、涙が溢れ続ける。

凛空がそっと結月の肩に手を置く。
「結月……泣かないで。俺たちが、陽翔の夢を守るんだ。」

結月は涙をぬぐいながらも、強く首を振った。
「どうして……どうしてこんなことに……怒りで胸がいっぱい……でも……」

声が震えた。
「私たちの夢は、陽翔の分も叶えなきゃ……。」

凛空も強い決意を込めて言った。
「そうだ。陽翔のためにも、最後まで諦めない。」

結月は涙の中、ゆっくりと立ち上がった。
「うん……陽翔が教えてくれた夢、絶対に守る。諦めない。」

二人は固く手を握り合い、絶望の中に希望の光を見つけた。
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