売られた少女はクールな闇医者に愛される

雪菜は下校の道を歩く。

学校は楽しい。明日からは家とバイトだけの往復になると思うと憂鬱な気持ちになる。

借金取りが来て、家の雰囲気は悪くなる一方だ。怖くて、自分の部屋にとじこもる。飾っている写真立てで笑顔の両親を見ると泣きたくなる。

もう散々泣いてきた。泣きすぎて、カラカラになるんじゃないかというくらい泣いた。
お母さんは雪菜は笑顔が似合うとよく言ってくれた。笑ってるといいことあるっていうお母さんの言葉を信じている。

そして勉強して、大学生になったらこの家を出ると決めている。国立の大学なら学費も安いし、奨学金借りて、一人暮らしができる。
大学に受かるため、毎日寝不足になりながら勉強している。

こんな生活もあと2年。
がんばろっ！！

そう決意して玄関の扉を開けた。