先生と拒否柴系女子【本編】
「老けてるって意味じゃないよ!大人っぽいと思っただけで⋯⋯」
「物は言いようだわね」
「そうじゃなくて!大人ばかりの家庭で育ったから、大人っぽい雰囲気になったのかな、って」
 確かに、私は老け顔だ。兄と一緒にゲイバーに行っても、酒やたばこを買う時にも、誰一人として未成年だとは疑うことはない。
「だけど、あのメチャメチャな暮らしぶりで、中身はまだまだお子様だってことがわかった。しょうがない⋯⋯これから、ちょくちょく様子見に来るよ」
「え!?いいよ!そんなの」
「言ったろ?教え子のセルフネグレクトは看過できないって」
「セルフネグレクトじゃないってば!単に面倒で⋯⋯」
「じゃあ、家事の練習をしよう。俺が教えるから」
 なんだか、面倒なことになってしまった⋯⋯。
「もう遅いし、俺はそろそろ戻るよ。あ、そうだ!」
「はい⋯⋯?」
 まだ何かあるんかいな⋯⋯。
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