あなたの子ですが、内緒で育てます
 今日集まっているのは、デルフィーナやルドヴィク様を避けていた貴族たち。
 私が参加すると聞いて、王宮の様子をうかがうためにやってきたのだろう。

「では、皆様の領地内で余っている建築資材をこちらへ流していただけないでしょうか?」

 大量の資材を必要とし、その値が上がっている。
 その値上がりを抑えるため、他から仕入れる必要があった。

「資材ですか。そのくらいなんでもないことですよ」
「職人は足りていますか」
「ええ。雇用は問題ありません」

 そんな話を私と貴族たちがしている間、ルドヴィク様のほうを見ると欠伸をしていた。
 王の領地内のことなのに、まったく興味がないようだ。
 とりあえず、今後、必要なものは、貴族たちに引き受けてもらえた。
 ザカリア様は領地経営について、貴族たちから意見を求められていた。
 成功しているザカリア様に続こうという気持ちらしい。

「セレーネ様、お話が終わったようですわね」
「昔のようにダンスを踊られたらいかが?」
「せっかくのパーティーですもの」

 難しい話が終わると、男性陣を押しのけ、女性陣が前に出てきた。
 その理由は簡単だ。

「ルチアノ様は、ダンスにご興味ないかしら? 実はわたくし、娘がいて……」
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