私達には婚約者がいる【菱水シリーズ④】
「千愛。休憩も大事だ。指を痛める」
見ていて止めなければ、彼女はずっと弾き続けるだろう。
「……唯冬。おかえりなさい」
彼女の首のネックレスには俺との結婚指輪が見えた。
「もう少しだけ弾きたいわ」
「食事を済ませてからなら。昼に大学が終わってから、なにも食べてないだろう?」
「どうしてわかったの」
悪さがバレた子供のように千愛はシュンとした。食事はきちんと摂るように言われているが、誰もいないとなるとこれだ。
きっと水も飲んでいない。
「もう夕飯の時間だったのね……。ごめんなさい」
「いいよ。けど、今からは休憩の時間にしようか」
ピアノじゃなく、俺を見るようにとネックレスを首から外す。
そして、彼女の指に指輪をはめた。
彼女がピアノから離れることへの名残惜しさを消すように指にキスをした。
「ゆ、唯冬? なにしてるの?」
顔を赤く染め、自分の指を握る。
これで千愛は俺のもの。
残念だったなと、ピアノを見て俺は言った。
「水を飲む? それとも飲ませて欲しい?」
「じ、自分で飲めるわ……!」
微笑千愛は慌てふためき、ミネラルウォーターのキャップをあけて口にする。
水を飲む千愛を眺め、俺は今まで千愛が座っていた椅子に座る。
見ていて止めなければ、彼女はずっと弾き続けるだろう。
「……唯冬。おかえりなさい」
彼女の首のネックレスには俺との結婚指輪が見えた。
「もう少しだけ弾きたいわ」
「食事を済ませてからなら。昼に大学が終わってから、なにも食べてないだろう?」
「どうしてわかったの」
悪さがバレた子供のように千愛はシュンとした。食事はきちんと摂るように言われているが、誰もいないとなるとこれだ。
きっと水も飲んでいない。
「もう夕飯の時間だったのね……。ごめんなさい」
「いいよ。けど、今からは休憩の時間にしようか」
ピアノじゃなく、俺を見るようにとネックレスを首から外す。
そして、彼女の指に指輪をはめた。
彼女がピアノから離れることへの名残惜しさを消すように指にキスをした。
「ゆ、唯冬? なにしてるの?」
顔を赤く染め、自分の指を握る。
これで千愛は俺のもの。
残念だったなと、ピアノを見て俺は言った。
「水を飲む? それとも飲ませて欲しい?」
「じ、自分で飲めるわ……!」
微笑千愛は慌てふためき、ミネラルウォーターのキャップをあけて口にする。
水を飲む千愛を眺め、俺は今まで千愛が座っていた椅子に座る。