第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している
「明日、死ぬかもしれない……」

思わずこぼれた弱音に、彼は強く、はっきりと言い切った。

「死なせない。……死なせるか。俺のものは、誰一人として死なせない。」

その瞳に宿る決意と愛が、胸を締めつける。

(ああ……この人に、恋してよかった。)

次の瞬間、彼の想いが私の奥深くへと届く。

「ああっ……」

声が漏れる。身体が跳ねる。

初めて知る悦びに、心までかき乱されていく。

「気持ち……いい……」

彼の動きが私を揺らし、熱が、想いが、溶け合っていく。

それは、ただの欲望ではなかった。

生きて、愛して、命を燃やすような――たしかな愛だった。

すると、アシュレイの瞳に涙が浮かんだ。

「俺も……明日、死ぬかもしれない。」

その声は震えていた。

切なかった。怖かった。

でも、それは私だけじゃなかった。

この恐怖を、彼も――同じように抱えている。
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