第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している
「でも……君と生きる未来が、欲しい。」

「はい」

私はためらわずに応えた。

どんなに短くても、あなたとなら――それでいい。

私たちは強く、互いの存在を確かめるように抱きしめ合った。

「リリアーナ……俺を受け入れて。」

彼の願いに、私は静かに頷く。

「生きてる証を、この体に……刻みたい。」

「……ああ……」

その言葉は、愛よりも深く、命よりも重かった。

そして――

静かに流れ込んでくる彼の“温もり”が、私の中を満たしていく。

ひとしずくの命。

それは、夜の静けさの中で確かに芽生えた。

未来へと繋がる、ふたりだけの証として――。
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