第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している
「でもな……殿下、まるで水を得た魚みたいに、戦場で猛々しいんだよ。」

「……えっ!? そうなの!?」

思わず声を上げてしまった。

(なんで……元気になってるの⁉ あんなに、たくさんしたのに⁉)

兄は腕を組んで私をまじまじと見た。

「おまえ、どんな手技を使ったんだ?」

「はあっ!?」

「いや、冗談抜きで。あんなに自信満々な男、久々に見たぞ。」

「ちょ、ちょっと! 私は乙女だったし!?」

「初めてで⁉ 征服感⁉ おまえ、聖女か?」

「ちがっ……!」

私の顔はきっと真っ赤だった。でも、そんな兄のからかいに、なぜかふっと笑ってしまう。

「……ただ、アシュレイを受け入れただけよ」

それは照れでも強がりでもなく、私の中に芽生えた確かな誇り。

愛され、愛した一夜が、私を少しだけ強くしていた。
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