第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している
カトリーナ妃の瞳は、怒りと――どこか哀しみすら帯びていた。

私は胸元を押さえた。震える心を、なんとか抑え込む。

「……愛し合っているのに、会うなと言うのですか?」

静かに放った私の言葉に、彼女の顔がさらに歪む。

「愛?」

彼女は鼻先で笑った。

「妃というのはね、愛されるだけでは務まらないの。王族の子を産み、立場を守る。それが妃の責務よ。」

「……それでも私は、アシュレイ殿下を、心から――」

「黙りなさい!」

強い語調に、私は思わず唇を噛みしめた。

「あなたのような女がいるから、私はアシュレイから拒まれるのよ……っ」

彼女の声音が震えるのを聞いたとき、私は初めて、彼女もまた傷ついているのだと気づいた。

――でも、それでも私は退かない。

心からの愛を、今さら偽れないのだから。
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