彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)
北条高校の刺客を百鬼が連れだしてからの『Felicita(フェリチータ)』は、店内改装のため、臨時休業となった。
「凛、ちょっと来い。」
「あ、はい!」
「頭同士として話がある。」
「あ・・・押忍!」
頭同士と言われたことで、弟モードから、4代目総長モードに切り替える私。
店内を大掃除している皆をしり目に、私だけ瑞希お兄ちゃんに呼ばれて、瑞希お兄ちゃんの部屋に行く。
「先入れ、凛。」
「・・・押忍。」
言われた通りにすれば、あとから入ってきた瑞希お兄ちゃんが部屋の鍵を閉めた。
ガチャ!
(うわー怒られるのかな・・・?怒ってる瑞希お兄ちゃんも凛々しくて素敵だけど・・・♪)
ドキドキワクワク・・・ではなく!
戦々恐々(せんせんきょうきょう)しながら、相手の出方をうかがう。
「馬鹿野郎!!」
ゴン!
「あ痛ぃ!?」
頭上からげん骨を落とされた。
〔★瑞希からの先制攻撃★〕
「なまり玉の飛び道具相手に、軽々しく素手でケンカする無鉄砲があるか!!」
「で、ですが!相手は倒せましたよ!?」
「そりゃあ、凛が説得力ある言葉ならべたからな!!つーか、敵が小麦粉の爆発に無知だったから今回は良かったものの、詳しい奴だったら即死もんだぞ!?」
「も、申し訳ございませんでした・・・!」
「ばかやろう!」
素直に謝れば、強く引き寄せられた。
ギュッ!
「み、瑞希お兄ちゃん!?」
「凛、俺はオメーに何かあったら、正気じゃいられなくなる・・・!」
「瑞希お兄ちゃん?」
「どんだけ俺が凛を大事に思ってるか、もう少し考えてくれよな・・・!」
「っ!?」
(瑞希お兄ちゃんが、私を大事に思ってる、ですと!!?)
嬉し過ぎる言葉に、自然と口元が緩むのがわかった。