全部、俺のものになるまで
翌朝、目を覚ますと、私は湊の腕の中にいた。

温かい体温と、穏やかな寝息。まるで夢の続きみたいで、胸がふわりとした。

「湊……」そっと名前を呼ぶと、湊はまぶたを開き、眠たげに目を擦った。

「おはよう、奈々。」

「……おはよう。」

寝起きの湊の顔。少しだけ髪が乱れていて、いつもより柔らかい表情だった。

その無防備さが、嬉しくて、愛しくて、つい目を逸らせなくなる。

「あの……私、昨日の夜……途中で寝ちゃって……」

どこか申し訳なくて、布団を握りしめる。

「うん、知ってるよ。」湊は微笑んだ。

「最後まで……できなかったよね……」

私の声はだんだん小さくなる。

だけど、そんな私に、湊はふっと笑って、私の髪にそっと指を通した。

「いいよ。奈々と過ごす夜は、これからもあるから。」

その一言に、胸がじんと熱くなった。

安心と愛しさが波のように押し寄せてくる。

私は小さく頷きながら、そっと湊の胸に顔を埋めた。

もう、大丈夫だと思った。

これからは、ずっと――この腕の中で目覚めていきたい。
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