推しに告白(嘘)されまして。





「するぅー!」



そして、その静寂をすぐ里緒ちゃんの明るい声が破った。
里緒ちゃんはそのまま「わーい!」と両手をあげて、リビングへと飛び込んでいく。

嬉しそうな里緒ちゃんに私まで嬉しくなった。



「ごめん、せっかくのクリスマスなのに。里緒のことやっぱり無理だったわ」

「まぁ、うん。全然。協力ありがとう、姉ちゃん」



里緒ちゃんのはしゃぐ姿に、里奈さんが申し訳さなそうにしている。
しかし、悠里くんは気にする様子もなく、笑っていた。



「柚子も望んでいるし、こういうのも悪くないしね」



微笑む悠里くんの視線の先には、もちろん里緒ちゃんがいた。

横に並び、超絶美少女で可愛い妹を見守る、美しい姉とイケメンな弟。
あまりにも目の保養すぎるご家族に私は一人うっとりしていた。
この家族、やはり最強である。


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