一年だけの契約妻で、ほぼ放置されていたのに
言われてみればそうだ。名字も変わったし、住まいが高級タワーマンションのペントハウスとか気づけばおかしいところはある。事務手続き上、母には書類を見られないようにしていても、病院側から何かの機会で母に確認が入れば終わり。鷹士さんが挨拶に行かなかったとしても、あっさりバレてしまっていたかもしれない。
「まぁ結果的に好き者同士がくっつくのには反対しないわ。手を出さないというのは破ったけどね」
「う……」
隣の鷹士さんも同じく呻く。
ふたりで固まっていたら、母は破顔した。
「私もおかげさまで治療は終われたたし。ありがとう」
母は私の手と解くと、鷹士さんへ向き直ると背筋を伸ばし深く頭を下げた。
「娘を、つぐみをよろしくお願いします」
「はい。大切に、俺の力の限り守ります」
澄んだ声音が優しく鼓膜を揺らす。
その幸福感を噛み締めて溢れそうになるのをぐっと堪えると、私は室内のお義父さんたちへと振り返った。
「私も鷹士さんを大切にして、全力で守ります!」
幸せな気持ちに押されて思ったより大きな声になる。でも、心からの言葉を音にできたら誇らしくなった。
ふたりは顔を見合わせて朗らかに笑うと私に視線を向ける。
「ありがとう。息子を頼みます」
「はいっ」
力いっぱい頷いたら、隣から手を握られた。鷹士さんと目が合う。満面の笑顔を向けたら、その瞳が優しく潤んで溶けそうなほど柔らかく笑んだ。
「まぁ結果的に好き者同士がくっつくのには反対しないわ。手を出さないというのは破ったけどね」
「う……」
隣の鷹士さんも同じく呻く。
ふたりで固まっていたら、母は破顔した。
「私もおかげさまで治療は終われたたし。ありがとう」
母は私の手と解くと、鷹士さんへ向き直ると背筋を伸ばし深く頭を下げた。
「娘を、つぐみをよろしくお願いします」
「はい。大切に、俺の力の限り守ります」
澄んだ声音が優しく鼓膜を揺らす。
その幸福感を噛み締めて溢れそうになるのをぐっと堪えると、私は室内のお義父さんたちへと振り返った。
「私も鷹士さんを大切にして、全力で守ります!」
幸せな気持ちに押されて思ったより大きな声になる。でも、心からの言葉を音にできたら誇らしくなった。
ふたりは顔を見合わせて朗らかに笑うと私に視線を向ける。
「ありがとう。息子を頼みます」
「はいっ」
力いっぱい頷いたら、隣から手を握られた。鷹士さんと目が合う。満面の笑顔を向けたら、その瞳が優しく潤んで溶けそうなほど柔らかく笑んだ。