片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
 ――泥酔しているように見えたけど、ちゃんと昨夜の記憶はあるんだ……。

 そう、感心したからだ。
 きれいサッパリ忘れて、何事もなかったかのように接されるほうがずっとつらい。

 彼がこちらに負い目を感じている、今がチャンスだ。
 このまま圭信のかかえる罪悪感につけ入り、結婚を迫れば――私達は交際をすっ飛ばして、夫婦になれる。
 なんと言う素晴らしい作戦なのだろう。
 これからも大好きな人とずっと一緒に暮らせるなんて、夢みたいだ。

 そうと決まれば、さっそく実行しよう。
 私は嬉々として、話を切り出した。

「昨日の……」
「責任を取らせてくれ!」
「――はい?」

 どうやら圭信も、こちらと同じことを考えていたらしい。
 私は先手を打たれたことに面食らってしまい、聞き返したつもりだった。
 だが、彼はどうやらそれを了承と受け取ったようだ。

「ありがとう……! 僕のような最低人間と、結婚などしたくないだろうが……!」

 顔を真っ赤にして両手で握りこぶしを作ると、背筋をピンと伸ばして真っ直ぐに私の目を見て声を発する。
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