片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
「まだ……」
「今度でいいよね?」
「しゃあねぇなぁ……」

 婚姻届さえ提出すれば、私達は夫婦だ。
 お父さんと圭信は、義理の家族になる。
 いくら警察官としての仕事が忙しかったとしても、こうして話し合う時間は得られると考えたのだろう。
 父親は渋々、娘の言い分を受け入れてくれた。

「圭信、帰ろう!」
「愛奈。だが……」
「またね、お父さん。今日はほんとに、ありがとう!」

 私はお父さんに笑顔でお礼を告げると、まだ何か言いたげな顔をしている圭信を無視する。
 その後、ひらひらと手を振って実家をあとにした。:
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