片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
 まるで恋人同士のように肩を並べて歩く羽目になり、戸惑ってしまった。

「ちょ、ちょっと! 圭信……っ!」
「何を慌てているんだ。学生時代、何度も君がやっていたことだろう」
「そ、そうだけど! あれは、私を意識してほしくて……!」
「僕もあの時の愛奈と、同じ気持ちだ」
「え……?」

 彼の口から思わぬ発言が飛び出してきたせいで、呆けた声を上げてしまう。

 ――私と同じなら……。
 つまり、好きってことだよ? 大丈夫なの?

 信じられない気持ちでいっぱいになっていれば、想い人は不敵な笑みを浮かべて告げた。

「いつまでも優しいままでいると思ったら、大間違いだぞ」
「それって、どう言う……」
「さて、な。それくらい、自分で考えろ」
「ええ……?」

 圭信が変なことを口走るから、その答えを聞いただけなのに。
 これでは意味がない。

 ――今すぐ教えてほしいような、聞きたくないような……。

 悩んだ末、彼の言う通りにしようと決めた。
 空き巣に入られたあとの処理方法なんて、何1つわからない。
 圭信と一緒にいれば、きっと教えてもらえるからだ。

「と、とりあえず……。お世話になります……?」
「ああ。任せろ」

 彼は真面目な顔で頷くと、私と腕を組んだまま駅に向けて歩き出した。

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