片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
「椅子に座って眠るのは、馴れている」
「身体、悪くするよ?」
「健康に気遣っていたら、この仕事は務まらない」
「だったらなおさら、家でくらいはちゃんと横にならなきゃ駄目でしょ……!」

 言い争う時間がもったいないと目を逸らした彼の手を掴み、私は勢いよく提案した。

「じゃあさ、一緒に寝よう!」

 人間は2人、寝台が1つしかないのならば――それを共有して使うしか道はない。

「僕が一体、なんのために頭を冷やしたと思っているんだ……」
「圭信だったら、いいよ」

 彼はベッドで一緒に寝転ぶのを嫌がったが、私は知っている。
 ――彼が不誠実な、男性ではないと。

「間違いが起きても、大丈夫」

 しかし、もしもと言うこともあるだろう。
 私は、彼が好きだから。
 その時は責任を感じなくてもいいと口にすれば、圭信は理解に苦しむと言わんばかりの表情を浮かべた。

「本気で、言っているのか」
「うん。だって……。さっき、ほら。ここ、触れられるのは、嫌じゃなかったから……」

 びっくりはしたけど、怖くはなかった。それが全てだ。
 だから大丈夫だと伝えるが、彼の顔色は優れない。
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