片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
 私を1人残して部屋を出て行った圭信が帰ってきたのは、半日後だった。
 買い物袋を片手に戻ってきた彼と食事を済ませ、合鍵を受け取る。
 私の借りていたアパートの大家さんや、クレジットカード会社、銀行等の関係各所への連絡などを全部代行してくれた彼には、頭が上がらない。

 ――思わぬところで圭信と再会できて、本当によかった。
 あそこで巡り合っていなければ、きっと今もあそこに住み続けて……。
 また変な事件に巻き込まれていただろうから……。

 リビングで一緒にテレビを見たり、ふざけ合ったり。
 近状を報告し合えば、あっと言う間に夜の帳が下りてきた。

「明日は始発で出社しなきゃいけないから……。もう寝るね?」
「なら、僕のベッドを使え」
「なんで? 左側の部屋で、布団を引いて眠るんじゃ……?」
「そんなものはない」

 ――ここで1つ、ある問題が起きた。
 どうやらここには、来客用の敷布団が存在しないらしい。
 目の前には1人がけの椅子が4脚しか存在しなかった。
 まさか、それを1列に並べて眠るつもりだったのだろうか? 
 私は驚愕で瞳を見開きながら、思わず問いかけてしまった。

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