片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
「その言葉、後悔するなよ」

 私が期待を込めた視線とともに見上げれば、こちらの背中に両手を回してきつく抱きしめてくる。
 圭信の暖かなぬくもりが触れ合った場所から伝わると、心臓の鼓動が五月蝿くて寝れないんじゃないかと危惧していたが――。
 それはどうやら、杞憂だったようだ。
 あっと言う間に眠気がやってきて、私の瞼はゆっくりと落ちていく。

「おやすみ、圭信」
「愛奈。僕は……」

 彼が苦悶の表情を浮かべて、自分を見下している。圭信の口から呟かれた言葉を、最後まで聞くことができぬまま――私は意識を失った。
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