片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
(愛奈の口から警視総監に話をしてもらうより、俺から謝罪をしたほうがいいのか…?)

 いくら警察内部ではそこそこの階級であったとしても、警視総監など雲の上のような存在だ。
 僕が会いたいと手を上げたところで、簡単に面通しが許されるような人ではなかった。

(やはり、仕事中に会いに行くのは止めよう……)

 仕事に私情を挟むと、ろくな結果にならない。
 そう考えた僕は、部下たちの捜査報告書に目を通しながら事務作業を行う。
 すると、ある警察官の報告によって室内が一気に騒がしくなった。

「管理官! 防犯カメラに、犯人らしき男が写っているのが発見されました!」
「見せてくれ」
「はい!」

 そこには不用心にも1階のベランダに干していた下着をなんの迷いもなく手に取り、素早くその場をあとにする男性の姿が映っていた。
 しかし、目指し帽を深く被って顔を隠していたため、犯人の特徴はよくわからない。

「わかるのは、背格好くらいか…」
「そうですね。大体の身長は割り出せそうです。それと、一点だけ特徴的なものがありました」
「なんだ」
「これです」

 荒い画像を拡大化して鮮明化させた部下は、犯人と思われる男の特徴的を画面に映し出してくれる。
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