【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!


 明日那に本当のことを言われて何も言い返せなくなる。

「あ、でも……その人、お父さんが病気でもうあんまり長くないみたいでさ」

 話し始めてから、このことを話すべきなのかと迷ったけど……ここまで来たのに話さないのも変かと思い、話すことにした。

「お父さんを少しでも安心させてあげたいみたいで、それで私に゙彼女のフリ゙をしてほしいって言われたのも、あるんだよね」

「なるほど。そういうことね」

 明日那はそれを聞いて妙に納得したのか「つまり、Win-Winな関係ってことね」と口にした。

「Win-Winな関係?」

「だってお互い利益があると思ったから、恋人のフリをすることにしたんでしょ?」

「……確かに、そう言われたらそうかもしれない」

 Win-Winな関係なのかは別にして、お互いにそうすることが利益になると思ったのは、まあ間違いない。
 だってそれでお互いに心配事は解消される訳であって、私もそれで納得したし。

「お互いにそれがいいと思ったなら、私はそれでいいと思うけどね。 まあそんなに気負いすることもないと思うし、気楽に楽しめばいいと思うよ、恋人のフリってヤツをさ」

「気楽に楽しむ、かあ……」

 まあいつまで恋人のフリをするのかはわからないし、期限は別に決めてもないから、今だけだしね。

「で? その恋人とやらは、一体どんな人なの?」

 明日那に興味津々な感じで聞かれた私は、「ああ、眞紀人くんって言うの。一応、私より年下なんだけどね」と答えると、明日那は「え、年下? やだ、かわいいじゃん」とニヤニヤしている。

「かわいいかな?」

「年下の男はかわいいよー。なんか母性本能くすぐられる感じって言うの?」
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