【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!
「菫花、俺は離婚するつもりなんてないよ」
「はっ? どの口が言ってんの?」
浮気しといて「離婚するつもりなんてない」ですって? わがままにもほどがある。
「確かに俺は浮気はしたよ、それは認める。 本当にごめん」
ごめんって、その一言で片付けるつもり?
「……今さら言い訳なんて聞きたくないんだけど」
どんな言い訳するつもり?
「あれは気の迷いだったんだよ、菫花」
「気の迷い?……え、何言ってんの?」
文晶は何を言いたいの? わからない。
「俺が愛してるのは、今も菫花だけだ」
「……そういう言葉は、もう聞き飽きた」
私を愛してるなら、なぜ浮気するの? それがもう意味わからない。
「菫花、俺は……菫花のことが大切なんだ。 それは変わらないよ、これからも」
文晶に肩を掴まれた私は、思わずそれを振り払い「私、もう何も聞きたくないし、聞くつもりもないから」と文晶に告げた。
「菫花……許してくれだなんて言わない。 でも離婚だけは、考え直してほしい」
「……だから、何度言われても考え直すつもりないから、私」
今さら離婚を取りやめることなんてしない。 もう決めたことだから、私はもう前に進みたい。
「菫花、頼むよ……」
こんな旦那を見るだけで情けないのに、もっと情けない気持ちになるのは私の方だ。
「いい加減にしてくれる? アンタ、自分のしたことわかってて言ってるの?」
「もちろん、わかってる。 だけど俺には、菫花が必要なんだよ」
私が必要? ふざけんな。
「必要?……笑わせないで。 あなたに必要なのは私じゃなくて浮気相手でしょ? 浮気してるんだから、浮気相手のところにでも行けばいいじゃない」