【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!


 こんなに強気に出ても、きっと文晶には通用なんてしないだろう。 だけど、私は文晶になんか負けたくないの。
 裏切られた代償は大きいから、それをわからせてやりたい。 そう思う私は、変なのだろうか。

「なるほどねえ……。アイツとはまだヤッてないんだ?」

「………」

 文晶は一歩一歩と近付いてくる。

「そ、それ以上私に近付かないでっ!」

 後ずさりをするけど、その後ろは壁なのでそれ以上下がれそうになかった。

「なあ菫花、アイツ本当にお前の彼氏なのかよ?」

「そ、そうだけど……それがなに?」

 私の髪の毛に厭らしく触れてくる文晶の顔が怖くて、足がすくみそうになる。

「お前、アイツのどこが好きなんだよ?」

「そ、そんなこと……あなたには関係ないでしょ」

 そう言ってはみたものの、多分彼が彼氏ではないことを、きっと文晶は気づいているのではないと悟った。

「だっておかしいだろ? お前のタイプはあんなチャラい男じゃないだろ?お前は俺みたいな男がタイプだもんな」

 私の頬に手を伸ばしてくる文晶に、私はゾッとした。

「や、やめて……触らないでってば!」

 ダメだ……気持ち悪い。 これ以上触れられる、すごくイヤだ。
 どうしよう……気持ち悪い。 なんとかここから離れたいけど、後ろは壁でどうにも出来ない。

「なあ、どうしたんだよ? この前まで俺たちは夫婦だったんだぞ?今さらなにを恥ずかしがってんだよ」

「恥ずかしがってなんてないっ! あなたに触れられるのがイヤなの……!」

 なんとか逃げようと文晶の身体を押そうとしたけど、力の差があり逃げることなんて到底不可能だった。

「なあ、この間まで俺のこど愛してる゙って言ってただろ?」
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