【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!


 眞紀人くんは嬉しそうに「じゃあ決まり。 始めようか」と合図を出す。

「うん、始めようか」

 罰ゲームをかけたババ抜き対決なんて初めてだけど、とてもなんだかとてもワクワクした。


✱ ✱ ✱

 
「ま、負けたっ……」

「やった。 また俺が勝っちゃった」

 ババ抜きの結果は、二回とも見事に私が負けてしまった。最後までババを引かれることなく終わってしまったのだった。

「眞紀人くん、ババ抜き強くない?」

「そう?」

「だって二回とも私が負けたし……」

 まさか二回連続で負けるだなんて……。私ってば、ババ抜き弱すぎる。

「てことで……二回とも俺が勝ったから、菫花さんは俺の言うことを聞くってことで」

「なんでも一つ言うことを聞くって約束、だもんね」

 負けたのだから仕方ない、これはルールだし。

「んー、どうしようかな」

「いいよ、なんでも。どんとこいよ!」

 もうこうなったら腹を括ろう。諦めるのよ、私。

「……あのさ、菫花さん」

「ん? なに?」

 眞紀人くんは私の頬にそっと優しく触れる。 眞紀人くんに見つめられて、急にドキドキしてしまう。

「キス、していい?」

 いきなり言われた唐突の言葉に驚いた私は、「えっ……えっ!?」と眞紀人くんの手を離してしまう。

「そんなに驚くこと? さっき、キスしたのに」

「あ、いやっ……あれはっ」

 あれはなんと言うか……たまたま唇が触れてしまっただけだ。……いや、よく考えたら、二回目のキスは私からせがんでしまっている。 
 
「一応俺たち、恋人じゃん? まあ、フリだけど」

「……あれは、たまたま重なっちゃっただけだよ」

「違うよ。 俺がしたいから、したんだし」
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